研究員コラム  佐々木陽一
2013年12月18日 14:33

 茨城県龍ケ崎市の「公共施設再編成の行動計画策定に係る有識者会議」が11月、「公共施設再編成に対する提言」を中山一生市長に提出した。これに先立つ今年2月、市は、総量の削減、既存施設の有効活用、効果的・効率的な管理運営を骨子とする「公共施設再編成の基本方針」を定めていた。会議は、方針を受けて策定を目指す「行動計画」へ専門家らの知見を反映させるために設置された。急速に老朽化が進む公共施設をいかに再編していくのか。今回の提言は、同じ難問に直面している多くの自治体にとっても参考になる。


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2013年8月30日 10:28

 自動車の街として世界的に有名な米国ミシガン州デトロイト市が、先月、総額1兆8000億円超の負債を抱えて、事実上、財政破綻した。裁判所に破綻適用を申請したスナイダー州知事は、「財政に持続可能性はなく、治安悪化にも歯止めがかからない現状を踏まえると、デトロイト市は崩壊している。市再生のためにはこの選択肢しかなかった」と述べた。なぜ、デトロイト市は財政破綻したのか。そして、負の遺産をどう精算していくのか。わが国の自治体経営でも学ぶ点が多い。


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2013年7月 9日 15:37

 太陽光発電はバブル的な活況なのに対して、風力、地熱、小水力など他の再生可能エネルギー(再エネ)発電は蚊帳の外――。これが昨年7月にスタートした再エネで発電された電気を国が決めた価格で電気事業者が調達することを義務付けた固定価格買取制度(FIT)の評価である。資源エネルギー庁によると、2月末までに、設備認定された再生エネルギー発電の設備容量は約1300万kWに達した。その9割を10kW以上(非家庭用)の太陽光発電が占めたが、実際に発電を開始したのは約42万kWで認定量の4%に満たないというアンバランスが浮き彫りになった。なぜ、太陽光による「見せ掛けの普及」が進んだのか。その功罪を見ていくことにする。


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2013年5月15日 13:00

 政府の経済財政諮問会議は5月7日、老朽化するインフラに対し、PFI(Private finance Initiative:民間の資金やノウハウを活用した社会インフラ整備)事業の利用拡大を図る方針を打ち出した。そのため、インフラの「コンセッション(運営権)」を売却し資金調達する方法が検討された。さらに、会議では、老朽化する首都高速の道路上の未利用空間を使う「空中権」を売却し、そこで得た資金を道路の巨額改修対策費に充てる具体的なアイデアも提示された。


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