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マニフェスト白書

2010 2009 2008 2007 2006 2005総選挙版 2005    
 
転換期にあるマニフェスト選挙

 参院選前6月20日に実施されたマニフェスト検証大会(21世紀臨調主催)で我われが発表した民主党政権の実績評価のタイトルは“「損ねた信頼、増やした借金」〜「友愛」マニフェストの軋(きし)み明らかに〜”であった。マニフェストで掲げた政策の実現可能性が低い一方、コストの方は高くついているということである。
 これについては、すでに昨年(2009年)総選挙時のマニフェスト検証大会で危惧されており、政権交代を果たした後はマニフェストに拘泥することなく、状況に応じて再検討を行い、きっちりと説明責任をはたしながら修正を加えていくことが望ましいという指摘がなされた。自公政権は、総理交代のたびになし崩し的にマニフェストを変更したにもかかわらず、それについて有権者に説明することがなく、総選挙で敗北することとなった。指摘は、この教訓を生かすべしという、初めて政権を担う民主党に対する「馬のはなむけ」でもあった。
 はたして民主党は、今回の参議院選挙に向けてマニフェストを大幅に変更してきた。内容の是非はともかく、変えたこと自体は評価すべきではあろう。しかし、変更の理由をマニフェストに示さなかったのみならず、せっかく掲載した自己評価と政策変更の関連も説明しなかった。これでは、普天間問題や政治とカネの問題で支持率を下げたなかで、起死回生をねらった安直な変更であったと捉えられても仕方ない。教訓を活かさず、有権者を侮ったわけであり、敗北は当然の結果と言える。
 参院選マニフェストの評価については、本来すべての政党について行なうべきであるが、マニフェスト発表と公示の期間があまりにも短く、さらに多くの政党が参戦したため、すべてを評価することはかなわず、二大政党のものを評価するにとどまった。報告書のタイトルは“「『決定力』不足のマニフェスト」〜民主も自民もディフェンス重視、日本の未来を切り開くのは誰か〜”とした。つまり、どちらのマニフェストも日本の将来を託したいと思うほどのインパクトがあるものではなかったということだ。
 民主のマニフェストの内容については、政権をとって現実的になった部分や欠落していた分野への言及がなされている点で評価できるが、一方で、唐突に「最小不幸社会」といった新たなコンセプトをあらわしたにもかかわらず、総選挙時の「友愛」との関連性を示さず、前述の政策部分の変更も含めて、昨年の総選挙からの変更理由を説明していない点がもっとも大きな欠陥である。
 自民のマニフェストの内容については、構造改革路線に替わる自民党の新しい旗を打ち立てるにはいたらず、財政規律重視で民主党が後追いしたこともあり、民主との違いが目立たなくなったのが特徴となっている。たしかに、長年の統治経験を背景に、包括的かつ具体的な政策を提示してはいるが、逆に言えば、野党に転じたにもかかわらず、与党に対してパンチのある代替案を提示しきれず、これまでのものをそのまま踏襲しているだけとも言える。言葉が過ぎるかもしれないが、与党ボケのマニフェストである。
 マニフェスト選挙が行なわれて久しいが、それで日本の政治がよくなったかと言えば疑問である。地方を見れば、マニフェストが自治体の総合計画に反映され、自己評価や第三者評価がなされ、きっちりとPDCAサイクルが形成されているところもある。また、個々の立候補者が好き勝手なことを言っていたマニフェスト以前の選挙に戻った方がよいという人もなかろう。だが、マニフェストが、少なくとも国政においては、うまく機能していないのは事実である。そのためマニフェストという言葉自体が負のイメージを帯び、選挙公約という名前が復活したり、アジェンダという新たな呼び方も登場している。
 いまマニフェスト選挙は転換期にある。マニフェストを選挙のための看板ではなく、理念とビジョンとそれに向けた具体的な改革や政策を示す本来の姿に立ち戻らせると同時に、多様な利害を背景にして当選した政治家たちを結晶させる核としなければならない。そうしなければ、政治全体が失った信頼は回復しないのではなかろうか。『マニフェスト白書2010』は、マニフェスト検証大会で発表した報告書のほかに、検証にかかわったPHP総合研究所の研究員による論考を掲載している。いずれも、現在のマニフェスト選挙のあり方に疑問や限界を感じながら、新たな発展に期待をする主旨のものである。

2010年8月

PHPマニフェスト検証委員会
代表 永久寿夫
マニフェスト白書2010

-目次-

はじめに:転換期にあるマニフェスト選挙  永久寿夫

第1部:2010年参院選後の日本の政治課題について考える
1. 消費税の前に「道州制」を超党派で協議せよ  荒田英知
2. 「一括交付金」から中央省庁の関与を排除せよ  金坂成通
3. 「超党派的な外交・安全保障の可能性を追求せよ  金子将史
4. 学校現場の課題解決に直結する「教員の質と数」の充実策が必要だ  亀田 徹
5. 日本の未来を切り開くカギは政党のガバナンスを正すことにあり  永久寿夫
6. 「第三の道」達成には、市場主義とのあわせ技が必要  松野由希
7. 消費税増税の前に納税者番号制を協議すべし  宮下量久

第2部::『損ねた信頼、増やした借金』
       〜「友愛」マニフェストの軋(きし)み明らかに〜
  新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)主催
  「政権実績・参院選公約検証大会」(2010/06/20)報告書

第3部::『「決定力」不足のマニフェスト』
       〜民主も自民もディフェンス重視、日本の未来を切り開くのは誰か〜
  新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)主催
  「政権実績・参院選公約検証大会」(2010/06/20)報告書

第4部:資料
I. 個別政策の評価方法
II. 2009年民主党衆議院選挙マニフェストの個別政策実績評価
III. 2010年参議院選挙マニフェストの個別政策評価 (マニフェストの要件を備えているか)
  1.民主党マニフェスト
  2.自民党マニフェスト
IV. 各党「マニフェスト」のHPアドレス
詳細については、写真の提言書(A4版、ページ数約90ページ)がございます。
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お問い合わせ

 
 第1部:2010年参院選後の日本の政治課題について考える
荒田 英知 (あらた・ひでとも) 「消費税の前に『道州制』を超党派で協議せよ」
荒田英知(PHP総合研究所主席研究員)
金坂 成通 (かなさか・しげみち) 「『一括交付金』から中央省庁の関与を排除せよ」
金坂成通(PHP総合研究所研究員)

金子 将史 (かねこ・まさふみ) 「超党派的な外交・安全保障の可能性を追求せよ」
金子将史(PHP総合研究所主任研究員)
亀田 徹 (かめだ・とおる) 「学校現場の課題解決に直結する『教員の質と数』の充実策が必要だ」
亀田 徹(PHP総合研究所主任研究員)

永久 寿夫 (ながひさ・としお) 「日本の未来を切り開くカギは政党のガバナンスを正すことにあり」
永久寿夫(PHP総合研究所常務取締役)
松野 由希 (まつの・ゆき) 「『第三の道』達成には、市場主義とのあわせ技が必要」
松野由希(PHP総合研究所特任研究員)

宮下 量久 (みやした・ともひさ) 「消費税増税の前に納税者番号制を協議すべし」
宮下量久(PHP総合研究所研究員)


 
 21世紀臨調主催「政権実績・参院選公約検証大会」にてマニフェスト評価を発表

 6月20日、「政権実績・参院選公約検証大会」(主催:21世紀臨調)において、政権の実績と、参院選にむけた民主・自民のマニフェストを検証した結果を発表しました。


「政権実績・参院選公約検証大会」 「政権実績・参院選公約検証大会」(2010/06/20)

<発表内容>
1.前回総選挙における民主党マニフェスト再検証
2.民主党連立政権の実績評価
3.参議院選挙に向けた各党公約の検証(民主党・自民党)
4.マニフェストの現状と共有すべき論点・課題

−発表内容1・2・4の報告書−
「損ねた信頼、増やした借金〜『友愛』マニフェストの軋み明らかに〜」
−発表内容3の報告書−
「『決定力』不足のマニフェスト〜民主も自民もディフェンス重視、日本の未来を切り開くのは誰か〜」


 
マニフェスト白書2009


-目次-

はじめに:政権交代はなぜ起きたのか、新政権が果たすべき責務とは何か  永久寿夫・・・・1

第1部:2009年総選挙の自民党・民主党マニフェストを比較・評価する
1. 具体性欠く民主の地域主権構想  荒田英知・・・・3
2. 判然としない国際情勢認識や全体的な対外構想  金子将史・・・・5
3. 「バラマキ合戦」のツケは誰が払うのか  宮下量久・・・・7
4. 政策の正当性をチェックできる『経済財政見通し』を作成すべし  金坂成通・・・・9
5. 目立つ"ばらまき"、見えない教育の将来像  亀田  徹・・・・13
6. 成長戦略なき雇用政策の限界  佐々木陽一・・・・15
7. 民間会社への政治家の気まぐれな介入を許すな  松野由希・・・・17

第2部:『問われるマニフェストの賞味期限』
       〜次々と代わった総理、説明責任は果たされたのか〜 ・・・・21
新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)主催
「『政権実績』検証大会〜自民党・公明党連立政権の4年間を検証する〜」(2009/08/02)報告書


第3部:『苦渋の選択を迫るマニフェスト』
       〜自民への「不満」、民主への「不安」、どちらをとるか〜 ・・・・35
新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)主催
「政権公約検証大会〜自民党、民主党のマニフェストと政権運営方針を検証する〜」(2009/08/09)報告書


第4部:資料
I. 評価方法・・・・・・・・54
II. 2005年衆議院選挙マニフェストの個別政策評価(難易度・進捗度・達成度)
  政権与党(自民党・公明党)マニフェスト ・・・・・・・・57
III. 2009年衆議院選挙マニフェストの個別政策評価(マニフェストの要件を備えているか)
  1.自民党マニフェスト・・・・・・・・65
  2.民主党マニフェスト・・・・・・・・68
IV. 自民党・公明党・民主党マニフェストのHPアドレス・・・・・・・・70
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 第1部:2009年総選挙の自民党・民主党マニフェストを比較・評価する
荒田 英知 (あらた・ひでとも) 「具体性欠く民主の地域主権構想」
荒田英知(PHP総合研究所主席研究員)
金子将史(PHP総合研究所主任研究員) 「判然としない国際情勢認識や全体的な対外構想」
金子将史(PHP総合研究所主任研究員)

宮下量久(PHP総合研究所研究員) 「『バラマキ合戦』のツケは誰が払うのか」
宮下量久(PHP総合研究所研究員)
金坂成通(PHP総合研究所研究員) 「政策の正当性をチェックできる『経済財政見通し』を作成すべし」
金坂成通(PHP総合研究所研究員)

亀田 徹(PHP総合研究所主任研究員) 「目立つ“ばらまき”、見えない教育の将来像」
亀田 徹(PHP総合研究所主任研究員)
佐々木陽一(PHP総合研究所主任研究員) 「成長戦略なき雇用政策の限界」
佐々木陽一(PHP総合研究所主任研究員)


松野由希(PHP総合研究所特任研究員) 「民間会社への政治家の気まぐれな介入を許すな」
松野由希(PHP総合研究所特任研究員)


 
 第2部:『問われるマニフェストの賞味期限』
        〜次々と代わった総理、説明責任は果たされたのか〜
「政権実績」検証大会 新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)主催
「『政権実績』検証大会〜自民党・公明党連立政権の4年間を検証する〜」(2009/08/02)報告書

 
 第3部:『苦渋の選択を迫るマニフェスト』
      〜自民への「不満」、民主への「不安」、どちらをとるか〜
政権公約検証大会(2009/08/09) 新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)主催
「政権公約検証大会〜自民党、民主党のマニフェストと政権運営方針を検証する〜」(2009/08/09)報告書


 
マニフェスト白書2008


-目次-

はじめに:問われるマニフェストの意義  永久寿夫・・・・1

第1部:福田政権の1年を評価する
1. 政策本位の政治を実現するためのマニフェストのあり方とは
  -総選挙に向けた7つの提言-  永久寿夫・・・・3

2. マニフェストに求められる長期的ビジョン  荒田英知・・・・9
3. 停滞感が漂う地方分権改革と規制緩和  佐々木陽一・・・・13
4. 後退した“教育再生”  亀田 徹・・・・17
5. 堅実ながら、シナジー創造にはいたらなかった福田外交  金子将史・・・・21

第2部:自公与党の実績を検証する
I. マニフェストの検証方法
II. 2005年衆議院選挙マニフェストを検証する
III. 2007年参議院選挙マニフェストを検証する

第3部:2007年参議院選挙「政権公約検証大会」報告書

第4部:資料
I. 2005年衆議院選挙マニフェストの個別政策評価(難易度・進捗度・達成度)
II. 2007年参議院選挙マニフェストの個別政策評価(マニフェストの要件を備えているか)
III. 2007年参議院選挙マニフェストの個別政策評価(難易度・進捗度・達成度)
IV. 自民党・公明党・民主党マニフェストのHPアドレス
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 2007年7月1日(日)、21世紀臨調(新しい日本をつくる国民会議)主催による「第3回・政権公約検証大会」が開催され、評価団体として参加し、各党マニフェストの評価を発表いたしました。
  評価発表内容:『安倍政権を国民が審判する参院選挙』
 
マニフェスト白書2007

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 マニフェスト選挙が始まったのは03年の衆院選でした。以降、04年参院選、05年衆院選と各党からマニフェストは引き続き提示され、その内容も洗練されたものになってきました。国政選挙において、マニフェストはすでに定着したといえるでしょう。
 もっとも、マニフェストだけで選挙が決まるわけではありません。実際、先の衆院選では論点が「郵政民営化」に絞られ、衆目は「抵抗勢力」と「刺客」の闘いに集まり、マニフェスト全般に関する論議は二の次となった感があります。
 とはいうものの、有権者は投票を通じてマニフェストを承認し、それに基づいた日本の舵取りを選挙の勝者に託したことに変わりはありません。その進捗状況を逐次確認し、結果を次の選挙に反映させる。こうした姿勢が有権者には「義務」として求められるのではないでしょうか。それによって、政治も迷うことなく政策論争という軌道を走るようになるのではないでしょうか。
 PHPマニフェスト検証委員会は2004年の発足から、国政選挙における各党マニフェストの内容ならびに与党マニフェストの進捗状況を検証してまいりました。国政選挙のない本年は、与党マニフェストの進捗状況の検証のみを行い、その内容を『マニフェスト白書2006』として発表いたしました。小泉政権のこれまでの成果と次期政権に残した課題を読み取ることができます。
 この『マニフェスト白書2006』を小泉政権の「総括」として、さらには次期政権の「出発点」としてお読みいただければ幸いです。
2006年9月5日
PHP総合研究所 取締役 第二研究本部長 永久寿夫
 
マニフェスト白書2006総選挙版

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マニフェスト白書2005総選挙版

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 8月26日(金)、21世紀臨調(新しい日本をつくる国民会議)主催による 「政権公約検証緊急大会」が開催され、評価団体として参加し、各党マニフェストの評価を発表いたしました。
 8月26日(金)、21世紀臨調(新しい日本をつくる国民会議)主催による 「政権公約検証緊急大会」が開催され、評価団体として参加し、各党マニフェストの評価を発表いたしました。
 
マニフェスト白書

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PHP地域経済塾
PHP地域経営塾は、2014年度をもって終了いたしました。
今後、新たな公共政策セミナーの開講を予定しています。